不動産屋で働いていると、時々出会うんです。「え?この線、何!?」と思わず二度見してしまうような、奇妙な間取り図に。一見すると無駄に見えるスペース、不自然な壁の配置、そして誰も知らない謎の出入り口…。
私たちはこれを「間取り図ミステリー」と呼んでいます。今回は、そんな数々の謎を秘めた間取り図の中から、特に印象深かった二つの事例を、名探偵さながらの鋭い洞察力(と、たまに妄想力)で解き明かしていきましょう。
間取り図は、単なる部屋の配置図ではありません。そこには、住人の暮らしぶりや、建物の歴史、時には驚くべき秘密が隠されているものなんです!
File.1 突然現れた謎の壁! ウォークインクローゼットじゃない?
まずは、とある中古戸建ての間取り図から。築20年、ごく一般的な4LDKのファミリー向け物件です。しかし、2階の廊下の一角に、妙に分厚い壁が…。収納の表示もないのに、なぜこんなに厚みがあるのか、疑問に思いました。
「これは一体…? ただの壁にしては不自然すぎる…」
内見時も、お客様は皆この壁の前で立ち止まり、「ここに収納があればいいのにね」「ウォークインクローゼットにできたら便利なのに」と口々に言います。しかし、その厚みの割に、何の設備も、扉もない。まさに「謎の壁」でした。
私の脳裏には、映画で見た「隠し部屋」の光景がよぎります。まさか…!?
【不動産探偵の推理】
この「分厚い謎の壁」が意味するものは、いくつか考えられます。
- 耐震補強: 後から耐震性を高めるために、内部を補強した結果、壁が厚くなった。
- 防音対策: 過去に楽器演奏など、音の出る趣味を持っていた住人のために、防音壁として厚みを持たせた。
- 構造上の都合: 上階や屋根の重みを支えるための「構造壁」で、たまたま厚みが必要だった。
しかし、この壁の場所と、家全体の築年数を考えると、もっと身近で面白い可能性が浮かび上がりました。
【明かされた真実(とロマン)】
オーナー様から、この家のリフォームの歴史を伺って判明した真実! 実はこの壁、かつてこの場所にあった「ニッチ(飾り棚)と造り付けのテレビ台」の撤去跡だったのです!
前のオーナー様は、リビングをスッキリ見せるために、壁を凹ませたニッチと、それに合わせた造り付けのテレビ台を設置していました。しかし、引っ越しが決まり、次の住人が好きな家具を置けるようにと撤去。しかし、ニッチの凹み部分を平らに埋め戻した結果、その部分だけ壁が厚くなってしまったというわけです。
お客様が「収納にしたい」と言ったのも納得です。かつてお気に入りの小物やテレビが置かれ、家族団らんの中心だった場所が、今はただの分厚い壁に。しかし、この壁の向こうには、家族の楽しい思い出と、時代と共に変化するインテリアの流行が詰まっていたのですね。
この謎の壁は、単なる壁ではなく、「消えたテレビ台の記憶」だったのです。
File.2 リビングの一角にポツン…謎の「デッドスペース」の正体
次に紹介するのは、築15年ほどのマンションの間取り図です。リビングの一角に、どう考えても使い道のない妙な形のくぼみ(デッドスペース)がありました。
「これ、一体何に使うんだ…?」
内見時も、お客様は皆このくぼみを指差して、「ここにぴったり合う家具なんてないよね」「もったいないスペースだね」と口々に言います。収納にするには狭く、かといって飾り棚を置くにも中途半端なサイズ。まさに「謎のデッドスペース」でした。
私の脳裏には、何か特別な物を置くための、秘密のスペースという妄想がよぎります。まさか、ペットの隠し通路!?
【不動産探偵の推理】
リビングの一角に不自然なくぼみがあるケースで、考えられる理由はいくつかあります。
- 梁(はり)や柱の出っ張り: 構造上必要な梁や柱が、たまたまその位置に出てきてしまった。
- 配管スペース: エアコンの室外機への配管や、共用部の配管を隠すために、壁が凹んでいる。
- 建具の関係: ドアや引き戸を開閉するスペースを確保するために、意図的にくぼませた。
しかし、このマンションの造りや、デッドスペースの形状を考えると、もっとシンプルで身近な理由が浮かび上がってきました。
【明かされた真実(と意外な趣味)】
売主様からお話を伺って、その謎はあっけなく解けました。なんと、このくぼみはかつて「巨大なワインセラーの設置場所」だったのです!
前のオーナー様は、熱心なワインコレクターで、リビングに特注の大型ワインセラーを置いていました。引っ越しの際にセラーは撤去されましたが、そのセラーのサイズに合わせて作られたくぼみだけが残っていたというわけです。
お客様が「使い道がない」と感じたそのスペースは、前のオーナーにとっては、自慢のワインコレクションを眺めるための「聖域」だったのですね。
この謎のデッドスペースは、単なる無駄な空間ではなく、「消えたワインセラーの夢の跡」だったのです。
いかがでしたでしょうか? 間取り図一つにも、これだけの物語が隠されているなんて、不動産って本当に奥深いですよね。
あなたも、もしご自宅や気になる物件の間取り図で「この線、一体何!?」と思った場所があれば、ぜひ私たち不動産屋にご相談ください。もしかしたら、想像もしなかった「ミステリー」が隠されているかもしれませんよ?
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